Ranchero
ref.ck2990-1
| オメガの伝説的カリバー、30T4を搭載したランチェロです。 1957年にオメガは防水性を高めたシーマスター300、耐磁性を追求したレールマスター、そして耐震、耐磁性に加えクロノグラフをも備えたスピードマスターをリリースしました。この3つの”マスター”シリーズに共通していたのが、通称”アローハンド”と呼ばれる時分針を備えている事でした。 この時期、マスターシリーズ同様のアローハンドを備え、更に個別のペットネームを冠し、50年代後半に極少数のみ生産されたのが、このランチェロです。 ランチェロにはここに紹介しているスモールセコンド仕様とセンターセコンド仕様の物、そして黒文字盤と白文字盤の計4種が存在するようです。 |
<アローハンドが非常に特徴的なランチェロです。ケース幅は37mmと当時のシーマスと比べて大きめですが非常に扱いやすい大きさです。> |
<ダイアルは12,3,9にアラビア文字を使用。楔形のインデックスとアローハンドの組み合わせはシーマス300、レイルマスターと同様のデザイン> |
ランチェロに使用されているアローハンドは、現在入手することの出来るスピマス1stレプリカやブロードアローのものとは基本的に大きさも形状も異なります。 1stレプリカに使用されている復刻版アロー針は平らな打ち抜きの形状をしていますが、このランチェロのアロー針は真ん中を頂点に、こんもりと緩いカーブを描いています。また矢印の角も微かに丸い形状をしており、復刻版のものとは一目で別物だと確認することができます。 以前の所有者が撮影した、これらの特徴をよく現した画像をまとめましたのでこちらも是非御覧ください。 |
<スナップバック式の裏蓋にはシーホースの刻印は無く、ただ”WATERPROOF”とだけ刻印されています。内側にはオメガの刻印とレフナンバーが刻印されています。> |
<入手した際、当時のものと思われるオメガ純正の革バンドとこの尾錠が付属してきました。オメガの新作アクアテラのカタログに掲載されているレイルマスターの尾錠と同型です。> |
| 上記のマスターシリーズに共通しているスクリューバックの裏蓋はランチェロには採用されていなく、防水の為のOリングを採用したスナップバックとなっています。 このスナップバックの形状はとても特徴的で、Oリングがケース内径に使用されており、バックキャップとケースに付着しているOリングとを挟み込むことにより、より機密性、防水性を高めているようです。 この時計の心臓部でもあるムーブメントですが、これはオメガの大ヒットである19'''カリバーを腕時計用に小型化し、さらにその精度を高めた30mmカリバーが搭載されています。 この30mmカリバーの名前の由来は、そのものずばりムーブメントの直径30mmから来ています。1938年に登場したこのムーブメントは数々のコンクールでその驚異的な精度を証明し、その後70年代までマイナーチェンジを繰り返しながらも継続的に使用されたオメガを代表する、また基本ともなる大切なムーブメントです。 |
<とても美しい佇まいの30mmカリバー。この写真ではテンプが動いているので判りませんがチラネジ付きです。それにしても40年以上前のものとは思えない素晴らしい状態です。> |
〜Ranchero・30mm〜ref.ck2990−1 1957年製 手巻き cal.267(30T4) 17石ケース/37mm |
cal.30の基本的なデザインは懐中時計に使用されたcal.19'''と殆どといってよいほど大きな違いは無く、このムーブメントがcal.19'''の系譜であることが一目でわかると思います。 ランチェロにはこの30mmキャリバーの完成形である30T4と呼ばれるものが搭載されています。このムーブメントにはオメガ得意のローズゴールドメッキ(赤金メッキ)が施されており、今も非常に美しい輝きを放っています。 以前より是非コレクションに追加したいと思っていたランチェロは、2003年7月にドイツのHamburgのある方から譲って頂いた非常に貴重な一本です。ネットオークションなど常時チェックしていましたがなかなか良い状態のものが無く、ここまでケースもムーブメントも状態の良い物を入手することが出来たことに非常に満足しております。 |